能登ワイン株式会社
募集人材:営業、マーケティング
村山 隆さん/代表取締役
石川県初のワイナリーとして2004年に設立。生ワイン製造に加え、2009年から自社農場でワイン専用品種ブドウの栽培・収穫も行う。
(2016年10月インタビュー)
設立10年を迎えた能登ワイン
最初は石川県が北海道ワインに出荷するブドウ栽培を引き受けたことがきっかけです。2001年に穴水町で最初のブドウを植えてから、この土地に合う品種の研究を重ねました。それ以前も石川県農業試験場が試験栽培を繰り返していたそうです。2006年に石川県、穴水町、地域の方のサポートを受けて、醸造所が完成し本格的なワインづくりがはじまりました。それから10年、皆さんのおかげでなんとかやって来られました。
ブドウの木は5年から房を付けますけれども、10年経ってからが房の付き、質が一番いいと言われています。ですから今が一番働き盛りです。ワインの出来は、8~9割ブドウによって決まります。今年はいい原料が収穫できました。
穴水産牡蠣貝を再利用した土壌改良、自社農園での栽培もスタート
このあたりの土地は他のブドウ産地と違い赤土なものですから、水はけがあまりよくないんですね。そこで、穴水町の特産品である牡蠣貝の殻を再利用し、土の中にすき込んでいます。そうすることで水はけをよくしようという狙いです。年月がかかりますが、試行錯誤しながら土壌改良に取り組んでいます。
また、2009年から自社農場でブドウ栽培をはじめました。自社農園だからこそできるこだわりは、房を制限して凝縮されたブドウを作ること。収穫作業はスタッフ総出で、一番いい時期に一気に手作業で摘み取ります。
国産ワインコンクール受賞で自信
「クオネスヤマソーヴィニヨン」が国産ワインコンクールで金賞を受賞しました。他の産地とは違う土壌で出来たブドウから作られるワインが、評価されたのかなと思います。長野県や山梨県などは標高が高く、周りを山に囲まれた環境。一方、能登は標高が低く、すぐ近くに海があります。同じ品種でも、土地が違えば味が違います。能登の土地、気候の中で人が手をかけてより質の高いブドウを作っていけば、必然的にワインの質も上がるはずです。この受賞が自信になりました。。
高まる国産ワインへの注目
これまでは問屋さんを通じて石川県内、北陸三県での販売がメインでしたが、最近では首都圏からの注文も増えてきました。銀座にある石川県のアンテナショップでは能登ワインのほとんどの種類が販売されています。面白いのが、国産ワインの産地である山梨県や長野県からも注文いただくこと。今、国産ワインに特化した酒販店や酒屋がかなり増えてきています。国産ワインが注目され、需要が高まっています。
県内初のワイナリーとしての誇りと責任
県内でワイナリーが増えてきている状況は、私たちが初めて取り組んできたことが認めてもらったという証拠。今は畑の面積、樽の数を増やしているところですが、ブドウの収穫量は安定しつつあります。どんどん量を増やすことよりも、「能登ワインでしか出せない味を目指さなければならない」という責任があります。
また、ワインの味を考えるときには食事との相性の問題もとても重要です。能登の食材に合うワインづくりと、同時に能登産ワインを知っていただく情報発信もどんどんやっていきたいと思っています。 能登でワイナリーが増えてくれれば、観光のお客様にワイナリー巡りを楽しんでいただけますね。それぞれが切磋琢磨し合うことで奧能登の活性化につながればと思っています。
新成人に贈る、手摘みブドウのワイン
2015年から地元の中学3年生を対象に、ブドウの収穫体験とオリジナルラベル作りを受け入れています。その子たちが二十歳を迎える時までうちで預かり、熟成させて、成人式にお贈りする計画です。初めて飲むワインは自分たちが収穫したものであって欲しい。地元にこんな会社があることを知ってほしいし、体験から何かを感じてくれて、「将来は地元でやっていこう」という子が1人でも2人でも出てきてもらえたら嬉しいです。
能登ワインを全国に広めたい
最近は北陸新幹線や能登が舞台になったドラマの影響で、能登が全国に知られ、おかげ様で多くのお客様にお越しいただいています。次は我々が営業に回って、皆さまに試していただく番だと思っています。
事業データ
能登ワイン株式会社
〒927-0006石川県鳳珠郡穴水町旭ヶ丘り5番1
TEL.0768-58-1577 FAX.0768-58-1588
http://www.notowine.com/
※まずは、本協議会までお問い合わせください。